韓国での日本語教育の現状(2024年) 高等教育(大学)での文系が危機の中、日本語志願者はどうなっているだろうか。

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1.韓国の大学での日本語学科現況は

 大学の募集が終わり、現在は面接や試験が行われいてる。

 文系の学科が定員割れしていたり、ソウル圏内はまだ安定しているが、

 地方(京畿道を含めて)は、文系の学科は毎年減りつつある。

 特に外国語学科への志願者は年々減っている。現在私の勤めている大学もしかりである。

 外国語学部。あるプサンの大学でもフランス語学科が廃校になるというニュースがあった。

 では韓国での日本語はどうであろうか。

 すべての統計を確認することはできないのでるが、

 日本語学科は安定してるようである。

 私が勤めていた短大や現在の大学においても、定員割れという危機はなかった。

 むしろ去年と今年の志願者は他の学科と比べても、多いほうであった。

 これは少し以外でもあった。

 数年前は日本語の不人気が続いた。

 そんな中、日本語学科の存在に対して疑念を持つ人も多かった。

 私自身もそんな気持ちになった。

 当時は日本語学科のない大学だったので、そこまで自らの立場に不安を感じるという状況ではなかった。

 しかし、日本語の授業はある。

 毎年不安だった。学生は登録してくれるのだろうか。

 それでも毎年、毎学期、登録する学生は多かった。

 そして今現在はどうか。日本語への人気は保たれている。

 学校によっても異なるが、私の肌感覚はそうである。

2.日本語学科学生の希望進路

 日本語学科に入学する学生の進路希望をみると、最近は翻訳や通訳をしたいという学生が目立つようになった。そのために将来専門的に通訳翻訳の勉強のために大学院まで考えているようだ。

 以前は単に就職だけを考えていた学生が多かったのだが、就職難のせいかすぐに就職を考えずに、キャリアを積んでいこうとする傾向がある。

 他にはホテルや貿易会社などがあるが、ホテル志望者は在学中に日本のインターンに参加する。現地でインターンやワーホリを希望する学生も多い。

 ただ進路がある程度限定されていることは否めず、卒業後の進路に悩む学生も多いと思う。よって、学生時代にどんなキャリアを積むか、将来像がなかなか見いだせない人もみえる。日本語学科では入学したはいいが、その後の進路には非常にシビアなものがあるかもしれない。

 そんな状況をみてか、入学前に日本語は好きだが、進路のことを考え、他の学科を選ぶ学生もいると思う。日本語だけではやはり将来を不安視することは否めない。それによって、志願者もそれなりにいても、今後はまたどうなるかわからない。昨今は日本旅行ブームもあって、日本に行ってきた経験から、日本に関心をもち進路を決めているというケースもある。

3.今後の日本語学教育のありかた

 韓国で日本語教育を希望する場合、果たしてどのようなことに注目すべきだろうか。

 日本語の人気と大学への志望者がどれだけ維持できるかであると思われる。

 まず日本語人気であるが、日本語には大衆文化によって学ぼうとする人は絶えずいることは確かだ。しかし、それと大学志望者が増えたり、維持できるとは考えにくい。

 日韓関係の影響もあるだろう。このことは、政権によって変わっていくので、先がどうなるかも読めない。韓国は2大政党なので、また政権が変われば状況は一変することは間違いない。

 結局韓国で日本語教育に携わりたいという思いが、今後の道を開いていくと思う。それはどんな世界にも通じるが、現状を踏まえながら、韓国という地で日韓の交流の橋渡しになるという意識が、それを支えてくれるはずだ。

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