韓国人のおもてなし。韓国人のお客さんへの配慮<韓国生活コラム>

韓国の生活
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 韓国人ってどんな国民だろう?実際生活した経験をもとに、コラムを書きます。今日は家に訪問するお客への配慮についてです。

 日本には「おもてなし」という言葉があります。これは主にお店に来るお客さんを「もてなす」ことを意味していることが多いと思われます。韓国の人が日本に行ってくると、開口一番に日本のもてなし、親切さについて称賛するのです。

 では韓国にはそのような「おもてなし」はないのだろうか。と考えたことがあります。私は韓国の妻と生活しながらそれを見出したことがあります。

 それをいつみることができたかというと、家にお客や家族を招待するときでした。彼女はお客がくるとなると、家の隅々まできれいに掃除をし始めるのです。それも、日本でいう大掃除のレベルではないかと思うほどの張り切りぶりでした。これが、韓国でいう「おもてなし」に当たるのかと、推測したのであります。

 そのとき思い出したことがあります。私が彼女の家に初めて招待されたときのことです。彼女の祖父母や両親が家に招いたのですが、テーブルの上に置かれた料理の多さに驚きました。テーブルの上に隙間がないほど、料理が置かれていて、私の前にあるご飯の盛り付けは、てんこ盛りでした。

 これを全部平らげることができるか不安を感じつつ、「もっと食べて。たくさん食べて」と聞いてくるのです。私はなんだか断るのが悪いと思って、お代わりをしました。

 その場面が頭によぎったのです。きっと私の場合は、外国人ということもあって、遠いところからくるお客さんでした。余計にそのように盛大にふるまって、ごちそうをしてくれたのだと思うのです。それでも、家に招待するお客には盛大にもてなす。これが韓国の礼儀なのかもしれないのです。

 韓国人の家に入ると、中はピカピカで、きれいに片付いていることが多い。家の中はいたって清潔です。

 あるいは、韓国人が家の中をみせるということは、とても大切なことなのかもしれない。人にどうみられるか。そのような世間体がそうさせているともいえるでしょう。とにかく、家に招待するお客様には気を使っているのは確かなのです。

 韓国では貧しかったころ、人がひもじく、食べ物に困っている通行人にも食事などを提供して「もてなした」ということがあったそうです。そうすることで、その家には幸福がおとずれるという言い伝えがあったといいます。韓国ではこの「福」ということを非常に大切にしています。「福」をもらえるかもらえないかで生活が変わるというものです。

 また、韓国ではお客さんに、食事をもてなすときは、出前はしません。直接作って「もてなす」ことが多いのではないでしょうか。今では、外食する傾向がありますが、それでも、家に招待するときは、出前はせず、家で作ってもてなすのです。日ごろは、よく夜食などで、フライドチキンやピザなどのデリバリーをするにもかかわらずです。

 私が東京で出会った、ある韓国の青年がいました。彼は私を家に招待するというので、彼の家に訪問したのですが、彼はテンジャンクク(韓国のみそしる)を作って私をもてなしていました。もちろん彼の手作りです。

 日本だったらどうでしょうか。きっとコンビニやスーパーなどで、お客さん用の和菓子やジュースなどを買ってさしだすのではないでしょうか。私は妻の行動を見ながら、東京で体験した青年の「もてなし」を思い出し、韓国の文化を再確認したようです。

 お客を「もてなす」ことは、自らの家庭に幸福をもたらす。私は妻にはそこまで念入りに掃除をする必要ないのではと思ったりもしました。もしかしたら、お客様が家に来て不快に思って帰ったら、自分の家に不幸がくるのではといった、不安もあるのではないでしょうか。つまり「福」が得られないというもの。

 そのことを知ってからは私はお客を家に招待する日がくると、なぜか緊張してしまいます。

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