さて、今日は「日本語教育」について考えてみたい。
最近は日本語教師の受容も高まっている中、やはり韓国での日本語教育に関心を寄せている方も多いと思われる。
実際現地に住んでいてその肌感覚を伝えたい。
日本語というのは、韓国では人気の外国語だと思う。
もちろん英語は必須であり、就職や昇進のためには重要な外国であることは間違いない。
では、第二外国語は、というと、これは曖昧だ。
中国語?日本語?フランス語?ドイツ語?など。
最近はベトナムやインドネシア語なども入っているかもしれない。
ただ根強いのは、「日本語」である。
日本のゲーム、漫画、アニメの影響は計り知れない。
ただ、そうだからといって、日本語が人気を維持している、日本語学習者が多い
とは言えないのである。
これには色々な理由があるかと思う。
その中で、やはり、難しそうというのが挙げれれる。
日本語はひらがな、カタカナ、漢字を使う。これを覚えなければはなしにならない。
この時点であきらめてしまう人はいるだろう。
また、日本に対する感情、いわゆる対日感情も影響しているのは確かだ。
政治的にぎくしゃくすることの多い、両国は、何かあると日本語への人気度も落ちる。と思う。
これは政治家が利用しているということもいえるだろうが、
韓国にはやはり「日本」について受け入れられないという雰囲気や意見を持っている人がいる。
ただ要因として一番大きいと思うのは、
何といっても
日本の国力
これだと思う。日本の経済的力が世界的にみても、落ちているのは自明だ。
韓国人の人生観は「お金」が儲かるか、儲からないか。を見極めている。
日本のように「生き甲斐」や収入が低くても「世のために人のため」という勤勉さは欠ける。
それよりも、「日本語」を勉強して、お金が儲かるのか。そこに注目している。
それが、80年代、90年代に比べると、日本語への受容は少ない。かなり少なくなったといっていい。
また前政権下での不買運動や日本との関係によって、大きな目に見える形である現象が起きた。
それは
大学の中にある、日本語関連の学科が徐々になくなっていくか、人気が衰えていってきたということである。
これには色々な要因が重なったが、
日本語学科に入学して卒業して、しっかり就職が可能であるか。ここを学生が見ていると思う。
そして、
追い打ちは、日本との関係の悪化とコロナパンデミックである。
そんな中、オンラインで外国語を学ぶことができるコンテンツが増えた。
高い入学金を払って外国語を学ぶ?これだ。
たしかにそうだ。外国語を勉強したいなら、他にいくらだって学べる。
ほかのもっと資格や就職に有利な技術を身に着けたほうがいい。
これが、学生の本音だ。
特に韓国は文系はもうかなり落ち込んでいる。
文系が人間の基礎を作るなどということは頭の片隅にもない。役に立たない。
そんな影響あってか、外国語教育への悲観的な考えは波及する。
では「日本語を学ぶ人はいないのか」
というとそうではない。
学ぶ人はいる。多くはないが、それでも根強い。
ここが難しいところだが、日本語や日本文化にとても好意的な学生はいる。
ただ彼らがそのまま日本語学科に通うわけではない。
他に専攻をもっている。
日本語はある意味独学か、何かしらの手段で勉強しているはずだ。
今後韓国の大学における外国語学科のありかたの変化は訪れると思われる。
その時、「日本語教育」はどうなっているだろうか?
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